乳腺外科は、乳房に関わる疾患を対象としますが、最も多いのは乳癌です。診断から手術、薬物療法、緩和ケアなど、様々な場面で患者さんの人生に寄り添い、お手伝いをさせていただきます。
乳癌、乳腺良性疾患(良性腫瘍、乳腺炎など)
2010年:88例、2011年:101例、2012年:123例、2013年:130例、2014年:134例、2015年:135例、2016年:129例、2017年: 122例、2018年:145例、2019年:112例、2020年:142例、2021年:163例、2022年:161例、2023年:152例、2024年:168例、2025年:188例
当科は、東北大学病院総合外科 乳腺グループと密接に連携し、常に最新の乳癌診療を提供します。また東北大学病院形成外科にご協力いただき、乳房再建にも積極的に取り組んでいます。乳癌治療に伴う外見の変化のサポート、アピアランスケアについても専門スタッフとともに力をいれています。化学療法における脱毛対策として頭皮冷却療法も行っています。
医師、看護師、専門スタッフが一丸となって、地域の皆様の支えとなり、心から安心していただけるような診療を日々心がけています。
乳腺外科は主に乳がんの診断、治療を行う診療科です。「外科」という名前がついてはいますが、実際には診断や薬物療法(化学療法やホルモン療法)など「内科」的な内容が多く、「乳腺科」という名称を用いている病院もあります。また、最近では乳房再建も形成外科と協力して行うようになりました。
このホームページを御覧になっている方の多くは、乳癌検診で精密検査が必要と言われた方や、乳房に異常を感じている方、もしくは身近な人がそのような状況にある方だと思いますので、まずはこのような方々に知っていただきたいことを書きます。最初に乳がんに関して簡単に記載します。現在日本人女性の11人に一人は乳がんになると言われています。ちなみに米国女性の5人に一人は乳がんになります。米国では乳癌検診の受診率が高いので症状がない早期の段階で発見される乳がんも多く、その後に適切な治療を行うことにより治癒する方(サバイバー)が多くいます。日本では乳がん検診の受診率がまだ低いのですが、検診で見つかる早期の乳がんが増えています。しかし診断が遅れてしまうと転移や再発など命に関わることも多くなりますので、できるだけ市町村などの乳癌検診を受けるようにしてください。
なお、当院は検診における精密検査を行う施設ですので、乳がん検診目的の受診はできません(検診を受けて精密検査が必要と言われた方はもちろん受診できます)。
マンモグラフィ検診によって、早期の乳がんが多く見つかるようになりました。これはすばらしいことなのですが、実際には乳がんでない方も精密検査が必要と言われることも多いのが現状です。精密検査が必要と言われた方の多くは心配で眠れなくなります。しかし、異常があると言われた乳房に「硬いしこり」が触れなければ、仮に乳がんであっても症状がない段階の早期乳がんのことが多く、命には影響ない可能性が高いと言えます。また、多くの方は精密検査では異常がないと診断されます。何が言いたいかというと、「精密検査=乳がん」ではないということです。しかし、数年後には命に関わる乳がんになってしまうような乳がんも、検診によって命に関わらない早い段階で見つけられることが多いので、必ず精密検査は受けてください。
乳がんの症状(自分でわかる症状)としては、乳房に「しこり」を触れることが最も多く、自分でしこりを見つけて受診される方も多くいます。明らかに硬いしこりがある場合は病院を受診してください。ただし、何となく硬い感じがするという場合は、生理に伴う乳房の変化の場合もあります。生理が終わって硬い感じが消える場合は生理に伴う変化の可能性が高いと考えられます。
乳頭から分泌液が出ることは時々あります。心配すべき場合は、分泌液に血液が含まれている場合です。血液が混じった分泌液が出る場合は、早期の乳がんの可能性がありますので病院を受診してください。透明な液や母乳の色であれば基本的に様子をみて大丈夫です。ただし、このような場合でも突然血液が混じった色に変化することがありますので、その場合はすぐに病院を受診してください。なお、古い血液の場合は黒っぽい色になりますのでご注意ください。
乳房痛は女性に多く見られる症状です。ほとんどは病気ではなく、生理に伴う痛みです。また、今までは痛みがなかったのに、例えば40代半ばになってから痛みが出現する場合もあります。また、生理が終わっても痛みが継続することもあります。また、乳房ではなくて、肋骨付近の神経痛を乳房痛と間違うことも多いようです。いずれにしても、乳房痛だけでしこりや皮膚、乳頭の異常がない場合は様子を見ても良いかと思われます。ただし、必ず乳癌検診は受けてください。
上記の症状のほかで、自分でわかる症状としては、皮膚の陥凹や乳頭の陥凹などがあります。
乳癌検診で精密検査が必要になった方や乳房にしこりや血性乳頭分泌などの異常がある方などに対しては、まずマンモグラフィ、視触診、超音波検査を行います。さらに必要な場合には針生検などの病理学的な検査を行い乳房の病変の良悪性診断を行います。なお、当院では乳房に異常がある場合のみ診療を行います。乳房に異常がなく乳癌検診を希望される場合は診療の対象外となりますのでご注意ください。
検査の結果乳がんであった場合は治療が必要になりますが、手術、薬物療法、放射線療法などを状況に応じて行います。いろいろな検査で乳がんの状況を把握し、なるべく患者さんにとって楽な治療でしかも効果の高い治療法を患者さんごとに考えていきます。また、最近では乳房再建も行うようになりました。

| 卒業年 | 平成12年 |
|---|---|
| 専門分野 | 乳腺画像診断、化学療法 |
| 専門医資格等 | 乳腺専門医、超音波専門医、外科専門医 |
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