当院は「地域がん診療連携拠点病院」に指定されており、高度で質の高い消化器がん診療を提供しています。
当科は
の3チーム体制で診療を行っています。それぞれの分野に専門性をもつ医師が在籍し、最新のガイドラインに基づいて、安全性と根治性の両立を目指した治療を提供しています。
また、手術支援ロボット「ダ・ヴィンチ Xi」を2台体制で運用しており、食道・胃・大腸・肝臓・膵臓など幅広い領域でロボット支援手術を行っています。傷の小さな精密な手術で患者さんの身体への負担を最小限に抑え、早期回復と日常生活への復帰を支援いたします。
私たちは、「がん」という大きな不安を抱える患者さんに寄り添い、常に最新かつ最適な治療を提供することを心がけています。診断や治療が難しいケース例や、他院での診断・治療に関するセカンドオピニオンも、どうぞお気軽にご相談ください。
受診をご希望の場合は、まずはかかりつけの先生にご相談いただき、紹介状をご持参のうえ外来へお越しください(事前にご予約いただくと、よりスムーズです)。
私たちは、皆様の「一日も早い社会復帰」を全力でサポートいたします。
次に各チームの特色を述べます。
~全国でも限られた「日本胃癌学会 認定施設A」~
胃がん治療の進歩に伴い、当科ではより高度な専門性を追求しています。
早期がんに対する機能温存手術から、進行がんに対する集学的治療まで、患者さん一人ひとりに最適なプランを提案しています。
胃がん・食道がん・食道胃接合部がんに対し、ロボット支援手術を積極的に導入し、低侵襲で精緻な手術を実現しています。
~「治すこと」と「生活の質(QOL)」の両立~
年間100例以上の大腸がん手術を行い、その大半をロボット支援手術または腹腔鏡手術で実施しています。
いち早く2015年よりロボット手術を導入しており、現在はほとんどの大腸がん手術をロボット支援下で実施しています。ロボット手術では、3D高精細画像と多関節鉗子により、精密で安全な手術が可能です。傷が小さく、整容性に優れており、痛みが少なく、術後の回復が早いというメリットがあります。
肛門に近い直腸がんに対しては、「TaTME(経肛門的直腸間膜全切除)」や「術前化学放射線療法」を取り入れ、可能な限り肛門を温存できるよう努めています。
人工肛門(ストマ)が必要な患者さんには、専門資格を持つWOCナース(皮膚・排泄ケア認定看護師)が術前から術後までサポートし、患者さんが安心して生活を送れるようにサポートします。
~難治性がんに対する高度医療~
肝胆膵領域は高度な専門性が求められる分野ですが、経験豊富なスペシャリストが安全で質の高い治療を行っています。
消化器内科医と協力し、画像検査をもとに血管の走行や腫瘍の広がりを詳細に把握し、安全性と根治性のバランスを重視した手術を行っています。
日本肝胆膵外科学会の高度技能専門医3名が在籍。難易度の高い長時間の手術も安全に行っています。
手術だけではなく抗がん剤治療や放射線治療を組み合わせた「集学的治療」も行っています。術後の再発予防のための抗がん剤治療も行っています。
他院で手術が難しいとされた場合でも、抗がん剤や放射線治療などで腫瘍を縮小させてから手術を行える可能性があります。ぜひ一度ご相談ください。
肝胆膵外科の領域でも腹腔鏡や手術支援ロボット(ダ・ヴィンチ Xi)を用いた低侵襲手術を取り入れています。
我々消化器外科医が扱う「主な疾患とその治療法」については、消化器外科学会に分かりやすく解説されていますので、是非ご参照ください→https://www.jsgs.or.jp/citizen/disease/
| チーム | 主な対象疾患 | |
|---|---|---|
| 上部消化管 | 胃癌、食道癌、食道胃接合部癌、GIST(消化管間葉系腫瘍)、NET(神経内分泌腫瘍)、食道裂孔ヘルニア、食道・胃・十二指腸穿孔など | |
| 下部消化管 | 大腸癌(結腸癌、直腸癌)、大腸神経内分泌腫瘍、大腸穿孔など | |
| 肝胆膵 | 肝臓: | 原発性肝臓癌(肝細胞癌、胆管細胞癌)、転移性肝癌、その他肝腫瘍、肝内結石症、巨大肝嚢胞など |
| 胆道: | 胆道癌(肝門部胆管癌、遠位胆管癌、胆嚢癌、十二指腸乳頭部癌)、胆石症、胆嚢ポリープ、胆嚢腺筋腫症、胆嚢炎、膵・胆管合流異常症・胆道拡張症など | |
| 膵臓: | 膵臓癌、その他の腫瘍(膵神経内分泌腫瘍(pNET), 膵管内乳頭粘液性腫瘍(IPMN), 粘液性嚢胞腫瘍(MCN)、充実性偽乳頭状腫瘍(SPN))、転移性膵腫瘍(腎癌膵転移など)、慢性膵炎など | |
| その他: | 十二指腸癌、十二指腸神経内分泌腫瘍、小腸癌、脾腫、脾機能亢進症など | |
上記以外にも各種消化器疾患、良性疾患や緊急手術にも幅広く対応しています。
| 臓器 | 疾患 | 術式等 | 手術数 | うちロボット | 胸/腹腔鏡 |
|---|---|---|---|---|---|
| 食道 | 7 | ||||
| 食道癌 | 6 | 5 | 1 | ||
| 食道良性 | 1 | 0 | 1 | ||
| 胃 | 50 | ||||
| 胃癌 | 49 | 33 | 1 | ||
| 胃全摘 | 11 | 4 | 0 | ||
| 幽門側胃切除 | 27 | 24 | 1 | ||
| 噴門側胃切除 | 5 | 5 | 0 | ||
| 胃良性 | 1 | 0 | 1 | ||
| 結腸 | 結腸癌 | 66 | 54 | 9 | |
| 直腸 | 直腸癌 | 47 | 44 | 2 | |
| 膵臓 | 膵頭十二指腸切除 | 18 | 0 | 0 | |
| 膵体尾部切除 | 10 | 6 | 0 | ||
| 膵全摘 | 1 | 0 | 0 | ||
| 膵中央切除 | 1 | 0 | 0 | ||
| 慢性膵炎 | 5 | 0 | 0 | ||
| 膵部分切除・腫瘍核出 | 1 | 0 | 1 | ||
| 肝臓 | 胆道再建を 伴わないもの |
部分切除 | 15 | 9 | 4 |
| 亜区域切除 | 1 | 1 | 0 | ||
| 区域切除 | 1 | 0 | 1 | ||
| 葉切除以上 | 1 | 0 | 0 | ||
| 胆道再建を 伴うもの |
葉切除以上 | 3 | 0 | 0 | |
| 胆道 | 胆嚢悪性 | 3 | 0 | 1 | |
| 胆嚢摘出 | 115 | 0 | 109 | ||
| 胆管(良性) | 4 | 0 | 1 | ||
| 虫垂 | 虫垂切除 | 59 | 0 | 58 | |
| ヘルニア | 鼠径(大腿、閉鎖孔含む) | 75 | 0 | 55 | |
| 腹壁 | 9 | 0 | 4 | ||
| その他 | 臨時手術 | 133 | 0 | 74 | |
| 消化管穿孔・腹膜炎 | 29 | 0 | 5 | ||
| 外傷による腹腔内臓器損傷 | 6 | 0 | 0 | ||
| 腸閉塞 | 20 | 0 | 5 | ||
当科では、消化器がんを中心に、良性疾患から高難度手術を要する症例、緊急疾患まで幅広く対応しております。特に以下のようなケースでお困りの際は、ぜひお気軽にご相談ください。
ご紹介いただいた患者さんには、責任をもって診療にあたり、経過についても速やかにご報告申し上げます。
先生方に安心してお任せいただけるよう、「迅速な受入れ」と「密な連携」を徹底しております。
なお、緊急時や、お急ぎの転院相談等は、お電話にてご一報いただけますと幸いです。
~最新の知見と併存疾患への配慮~
当チームでは、胃癌・食道癌に対し、最新の知見と専門性に基づいた診療を提供しております。患者さん一人ひとりの全身状態や併存疾患を踏まえ、最適な治療方針を個別に立案し、治療成績の向上に努めています。
消化器内科・腫瘍内科・放射線科・栄養部門・リハビリテーション部門と密に連携し、周術期管理を含めた集学的治療を実践しております。高齢者やハイリスク症例にも対応可能ですので、ぜひご相談ください。
~低侵襲手術と機能温存の両立~
当チームでは、低侵襲手術による患者さんの負担軽減と、癌の根治性の両立を重視した外科治療を行っております。
進行大腸癌や切除困難症例に対しても、腫瘍内科・放射線治療科と連携し、術前治療を含めた集学的治療を積極的に導入しております。他院で治療方針に難渋する症例につきましても、治療戦略の再検討を含めて対応いたします。
緊急症例にも柔軟に対応しておりますので、まずはご相談ください。
~高度技能専門医による精密な外科治療~
当チームには肝胆膵外科高度技能専門医が3名在籍しており、高度で専門性の高い肝胆膵領域において、安全性と根治性の両立を重視し、国内外のガイドラインやエビデンスに基づいた外科治療を提供しております。
診断から化学療法、手術、緩和医療に至るまで、消化器内科・腫瘍内科・放射線科・病理部門と緊密に連携した集学的治療体制を構築しております。局所進行癌や少数の遠隔転移を有する症例など、他院で切除困難と判断された症例においても、治療戦略により切除可能となる場合があり、まずはご相談ください。
また、内視鏡外科技術認定医が在籍しており、腹腔鏡手術やロボット支援手術を含め、症例に応じた低侵襲手術を積極的に選択しております。
肝・胆・膵の腫瘍は診断・治療ともに高度な専門性を要する領域であり、診断に難渋する症例も少なくありません。疑われる段階での早期のご紹介が治療選択肢の拡大につながります。特に黄疸症例につきましては、より適切な治療方針の決定のために、可能であれば減黄処置前にご紹介ください。
当科のスタッフは専攻医を除いて全員が外科専門医を取得しております。更にほとんどの者が消化器外科専門医まで取得しており、様々な手術に対応できる能力を有しております。特に消化器外科としては、上部消化管・下部消化管・肝胆膵それぞれの疾患の専門医を擁して診療に当たっており(表をご参照ください)、より高度な医療を提供いたしております。
2020年7月に医長として加わった林 洋毅は日本肝胆膵外科高度技能専門医であり、同年10月にやはり医長として加わった小山 淳は日本内視鏡外科学会技術認定医(大腸)の資格を有しております。2021年4月には更に東北大学総合外科から内視鏡手術を得意とする髙舘 達之が異動となりました。戦力は大幅にアップしております。

| 卒業年 | 平成2年 |
|---|---|
| 専門分野 | 消化器外科 肝胆膵外科(特に膵臓外科) |
| 専門医資格等 | 東北大学臨床教授、日本外科学会専門医・指導医、日本消化器外科学会専門医・指導医、日本肝胆膵外科学会高度技能専門医、日本消化器病学会専門医、日本がん治療認定医、日本膵臓学会認定指導医 |
| 名前 | 卒業年 | 職名 | 専門分野 | 専門医資格等 |
|---|---|---|---|---|
| 手島 伸 | 平成元年 | 総合品質管理推進部長 外科医長 |
消化器外科 (主に食道、 胃、腹腔鏡) |
日本外科学会専門医・指導医 日本消化器病学会専門医 日本消化器外科学会専門医・指導医 日本食道学会食道科認定医 日本がん治療認定医 |
| 林 洋毅 | 平成9年 | 外科医長 | 消化器外科 肝胆膵外科 |
日本肝胆膵外科学会高度技能専門医 日本外科学会専門医・指導医 日本消化器外科学会専門医・指導医 日本消化器病学会専門医・指導医 日本膵臓学会認定指導医 日本胆道学会認定指導医 日本がん治療認定医 TNT研修会修了 ダヴィンチコンソールサージャンcertificate取得 ロボット支援手術認定プロクター(肝) |
| 小山 淳 | 平成9年 | 外科医長 | 消化器外科 内視鏡外科 大腸外科 |
日本外科学会専門医 日本消化器外科学会専門医 消化器がん外科治療認定医 日本内視鏡外科学会技術認定医(大腸) ダヴィンチコンソールサージャンcertificate取得 ロボット支援手術認定プロクター(大腸) |
| 湯目 玄 | 平成15年 | 外科医長 | 消化器外科 内視鏡外科 胃食道外科 |
日本外科学会専門医 日本消化器外科学会専門医 日本がん治療認定医 消化器がん外科治療認定医 日本内視鏡外科学会技術認定医 日本食道学会食道科認定医 ダヴィンチコンソールサージャンcertificate取得 ロボット支援手術認定プロクター(胃) |
| 髙舘 達之 | 平成16年 | 外科医師 | 消化器外科 肝胆膵外科 内視鏡外科 |
日本外科学会専門医・指導医 日本消化器外科学会専門医・指導医 日本内視鏡外科学会技術認定医(膵臓) 日本肝胆膵外科学会高度技能専門医 日本がん治療認定医 消化器がん外科治療認定医 ダヴィンチコンソールサージャンcertificate取得 ロボット支援手術認定プロクター(肝) 日本DMAT隊員 統括DMAT |
| 梶原 大輝 | 平成18年 | 外科医師 | 消化器外科 内視鏡外科 大腸外科 |
日本外科学会専門医・指導医 日本消化器外科学会専門医・指導医 消化器がん外科治療認定医 TNT研修会修了 ダヴィンチコンソールサージャンcertificate取得 日本内視鏡外科学会技術認定医(大腸) |
| 日下 彬子 | 平成21年 | 外科医師 | 消化器外科 | 日本外科学会専門医・指導医 日本消化器外科学会専門医 消化器がん外科治療認定医 日本がん治療認定医 TNT研修会終了 検診マンモグラフィ読影認定医 日本消化器外科学会専門医・指導医 |
| 佐藤 将大 | 平成28年 | 外科医師 | 消化器外科 | 日本外科学会専門医 ダヴィンチコンソールサージャンcertificate取得 |
| 海野 菜緒 | 令和5年 | 外科専攻医 | 外科一般 | |
| 樋口 翔己 | 令和5年 | 外科専攻医 | 外科一般 | |
| 吉田 万策 | 令和6年 | 外科専攻医 | 外科一般 | |
| 知花 ひかり | 令和6年 | 外科専攻医 | 外科一般 |
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