ウイルスセンタートップ >> みちのくウイルス塾トップ>>第18回みちのくウイルス塾
今年も、みちのく塾の季節がやって来ます。この塾も早いもので、今回で18回目の開催です。
講師は例年どおりそうそうたるメンバーが、わかりやすく古典的な話から最先端の話までカバーします。
みなさま、この夏の週末、ウイルス学の夏期講習はいかがでしょうか?
以下は講師紹介と今回の講義の予告です。
学生時代に大分からウイルスセンターに基礎修練で来てウイルス学に興味を持ち、卒業後腫瘍のウイルス療法の開発を目指して、臨床と非臨床の研究の道に進んだ先生で、米国留学の前に登壇していただきます。これまでのウイルス療法の歴史、発展と、国内の臨床試験、治験の結果、また若手研究者としての、非臨床における遺伝子組換えヘルペスウイルス1型の研究について話してくださいます。
来年は、東京オリンピック。思い起こせばこの前の リオのころ、この感染症が、大きな話題となりました。それによる多勢の小頭症の患者の発生は衝撃的でした。その後この感染症の研究はどのように進展したのでしょうか。疫学と病態についての知見をお話ししてくださいます。
ノロウイルスの進化に最も影響を与えているのは免疫圧力ですが、それ以外に浄水・下水処理などの水インフラも関わる可能性があるそうです。水環境中にノロウイルス吸着性細菌が存在するという事実も含め、ノロウイルスの進化に水環境・水処理がどのように関わっているかを紹介してくださいます。
昨年の武村先生のお話に続く環境のウイルスのお話です。海の中には膨大な数のウイルスが浮遊しており、一部はプランクトン細胞に感染しやがて細胞内で大量の子孫が増殖します。ウイルスは宿主を殺し、宿主はウイルスを増やす。もしそれだけの関係だったら宿主は死に絶え、ウイルス複製の場はなくなってしまうはず。しかし、実際はそんなことはありません。赤潮とウイルス、ウイルスと宿主の平和共存などのトピックを通じ、海洋のウイルスワールドを紹介してくださいます。
WHO主導の世界ポリオ根絶計画の進捗により多くの国地域ではポリオ流行はコントロールされています。その一方、残された地域では患者数増加やテロ等の影響で危機的状況が続いており、また、経口ワクチン(OPV)由来のポリオ流行が世界各地で多発しています。この計画の歴史は、良い意味でも悪い意味でも多くの示唆に富んでおり、世界的感染症対策を考える上で大変貴重な教材とのことです。根絶計画最終段階で生じている多様な課題を克服し世界的根絶を達成するため何が必要なのか、一緒に考えましょう。
東北大のMD・PHDコースで、このウイルスをテーマに仕事をした先生です。EV-D68が注目されるようになった近年の世界的流行、さらに呼吸器から中枢神経の疾患までの多彩な臨床像と、その根底にあるウイルス学的特徴や動物実験等の今後の研究の展望を話してくださいます。
(文責:仙台医療センター・ウイルスセンター 西村秀一)
本年度のみちのくウイルス塾の会場は、移転いたしました新病院の3階、大講堂となります。
西玄関(JR宮城野原駅側)からは入ってすぐ正面、東玄関(駐車場側)からは直進してエスカレーターの先にありますガラス張りのエレベーターで3階へいらしてください。
ウイルスについて知りたい方はどなたでも参加できます。大学院生、大学生、医療関係者はもちろん、高校生、予備校生や一般の方のご来聴も歓迎です。
講師にはできるだけ分かりやすい話をお願いしてあります。
飛び入り参加も可能です。
昨年までのような病院での宿泊は、原則できなくなりました。宿泊の斡旋は終了しましたが、それでもお困りの方はご相談ください。
お問い合わせや宿泊施設の利用希望は、下記までどうぞ。
連絡先:仙台医療センター・ウイルスセンター 西村秀一
Tel & Fax: 022 - 293 - 1173 E-mail: 113-vrs.center@mail.hosp.go.jp
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