ウイルスセンタートップ >> みちのくウイルス塾トップ>>第14回みちのくウイルス塾
今年も、みちのく塾の季節がやって来ます。この塾も早いもので、今年で14回目です。
講師は例年どおりそうそうたるメンバーが、わかりやすく古典的な話から最先端の話まで、カバーします。
みなさま、この夏の週末、ウイルス学の夏期講習はいかがでしょうか?
以下は講師紹介と今回の講義の予告です。
この2月に亡くなられた日沼先生は、秋田県のご出身で東北大学で研究をスタートさせ、日本を代表するウイルス学者になりました。学問的に非常に厳しいことで有名で、多くの研究者に強い影響与えました。菅村先生は、その先生に薫陶を受けたお弟子さんたちのまさに代表格の方です。日沼先生のウイルス学と人となりを、聞く人に存分に伝えてくれることでしょう。
最初のヒト腫瘍ウイルスとしてデビューし、その後誰にでも感染しているありふれたウイルスであることがわかったEBウイルス。これが時に「がん」やリンパ腫などの病気を起こすのはなぜ? 先生御自身が常日頃疑問に思っている「EBウイルスのなぞ」について、お話ししてくれます。
なんと8年ぶりの登壇です。前回のお話もデングを含めた蚊媒介性ウイルスでしたが、それらは本邦では社会的にまだ無名でした。それが昨年にわかに注目され始め、ときにパニック気味な報道も目に付くほどです。さあ、みなさん先生のお話をよく聞いて正しい知識を身につけましょう。「怖がり過ぎず、侮らず」です。
野兎(やと)病は、Francisella traremisis という細菌感染が腺ペスト類似の症状を引き起こす病気で東北地方の風土病でした。
Q: 何で神経病原性ウイルス研究者の大原先生が、それに“ウイルス”塾で細菌?
A: この病気を日本で最初に報告し病原体を同定したのは、福島の開業医の先生でした。それが大原先生の御祖父、大原八郎博士です。
先生直々の話を聞ける、まさに“Family History”、みちのく塾ならではの貴重な機会です。
ボルナウイルスは、動物で脳脊髄膜炎を起こし、また細胞に潜伏感染し、一時期ヒトで精神疾患との関係も疑われたこともあります。その一方で、生物学的に非常に面白い存在です。先生は、ウイルスの遺伝子断片がまるでレトロウイルスのようにヒトのゲノムの中に内在化していることを突き止めました。さらにはそれがmRNAを発現しているといいます。それが宿主細胞でどのような意味を持つか、現在目が離せない分野です。
冬、非常に大勢の人が短期間に罹る下痢症の原因ウイルスで、非常に少量で感染する高い感染効率ゆえの感染対策の難しさがあります。いまだこのウイルスは分離できていないものの、その研究はどんどん進んでいます。その第一人者である先生から、いろいろと面白い話が聞けそうです。お忙しい先生に2年前から登壇を交渉していましたが、今回やっと実現しました。
(以上、文責 西村)
ウイルスについて知りたい方はどなたでも参加できます。 大学院生、大学生、医療関係者はもちろん、高校生、予備校生や一般の方のご来聴も歓迎です。講師にはできるだけ分かりやすい話をお願いしてあります。飛び入り参加も可能です。
宿泊場所が必要な場合は、仙台医療センター地域研修センター内の宿泊施設が利用可能です(無料、先着順)。ただし、相部屋となります。
お問い合わせや宿泊施設の利用希望は、下記までどうぞ。
連絡先:仙台医療センター・ウイルスセンター 西村秀一
Tel & Fax: 022 - 293 - 1173 E-mail: 113-vrs.center@mail.hosp.go.jp
〒983-8520 宮城県仙台市宮城野区宮城野二丁目11番12号Copyright © 2005 Virus Research Center All Rights Reserved.