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放射線科

特色

CT,MRIなど画像診断機器のめざましい進歩により、画像診断は診療の柱となっています。本院では高速CTなど各種診断機器を揃え、癌診療や救急診療などにきめ細やかに対応しています。さらに、放射線診断手技を用いて行う治療(IVR)の分野でも、2名のIVR専門医による、高いレベルの治療を提供しています。

また、手術に比べ機能保持性やQOLが高い放射線治療は、米国では癌患者さんの約50%で主たる治療法として用いられています。日本ではまだ30%以下ですが、放射線治療機器・技術の進歩、治療成績の向上に伴い、年々治療患者数は増加しており、癌治療の中心的役割を果たす様になってきています。当院では精密な治療が可能な最新のライナック装置を整備しており、経験豊富なスタッフ(放射線治療専門医・医学物理士・放射線治療専門技師など)による、患者さんのニーズに対応した精度の高い放射線治療を提供しています。

対象疾患

放射線診断の分野では、CT, MRI, 核医学検査を中心に画像診断を行っており、全身のすべての疾患が対象になります。頭頸部、体幹部とも専門の診断医を擁し、迅速に診断しております。当院が有する超高速2管球CTは、冠動脈の検査や重症外傷の診断、低侵襲の大腸がんスクリーニング(CTC)、CT被曝の低減などで大いに活躍しています。また、Dual energy imaging の制度が向上したIQon CTは、病気の質的診断や発見率の向上に寄与しています。超伝導MRI装置も、3Tを含め3台有しております。

当院では、脳外科、循環器科、消化器科、当科で、全身のほぼすべてのIVRを施行しています。当科では、体幹部を主体とした血管塞栓術(出血などに対応)、血管拡張術などを行っており、外傷や産科出血にも24時間対応しています。また、CT下生検やドレナージなどの非血管IVRも行っています。

放射線治療では、患者さんの病状や希望にマッチした、専門医による適切な治療計画のもと、高い精度の治療を行っています。強度変調放射線治療(IMRT/VMAT)や定位放射線治療(SRT)のための最新の専用装置も有しており、特に脳腫瘍、耳鼻科領域悪性腫瘍、肺癌、乳癌、消化管癌、肝癌、前立腺癌、子宮癌、血液癌、皮膚癌などで威力を発揮しています。また、患者さんごとの病状に合わせて根治的治療、姑息・緩和的治療、また術前・術後の補助的放射線治療など、様々な目的で治療を行っています。

診療実績

令和3年の診断部門の診療実績は、CT29000件、MRI:8800件、核医学:1800です。診断専門医による令和元年の読影報告書作成率は概ね100%であり、登録医の先生のご依頼には、良質な画像とレポートを迅速に提供いたしております。IVRでは、主に外傷・消化管出血の止血、血管奇形の治療、IVC filter 留置などを行っています。また、産科出血の止血(24時間対応)、四肢の血管拡張術や留置カテーテル破断などに対する血管内異物除去なども行っており、良好な治療成績となっています。非血管IVRとして、CT下肺生検(30件)やCT下ドレナージなどを行っています。

令和3年の放射線治療患者数は、400人でした。IMRTやSRT の件数は多く、精度の高い治療を行っています。また、品質管理面では、常勤の医学物理士を中心に精度管理の徹底を図っている他に、令和3年も東北大学放射線治療科より応援をいただき、専門医の二重評価による更なる放射線治療の精度向上、医療安全の維持に努めています。

地域の先生方へ

放射線部門は機能の高い診断・治療機器を持つとともに、専門性の高い人材の保有・育成に努めております。CT, MRI, RI などの診断検査は、登録医の先生方に開放しており、地域医療連携室を通じて、お気軽にお申し付けください。また、セカンドオピニオンにも積極的に対応いたしますので、画像診断でお困りの症例があれば、ご相談ください。カテーテルの断裂・血管内迷入などの緊急事態にも対応いたします。

放射線治療は根治的治療〜姑息・緩和的治療、また術前・術後の補助的放射線治療など様々な状況の癌患者に対して行っております。根治的治療として、強度変調放射線治療(IMRT/VMAT)や定位放射線治療(SRT)など高精度放射線治療も実施しています。強度変調放射線治療は前立腺癌、頭頚部癌、骨盤臓器癌など、定位放射線治療は脳、肺、肝臓などの病変に対して実施しております。

「*がん緩和治療として脳転移、骨転移(除痛や縮小、病的骨折予防)、脊髄神経症(緩和や発生予防)、腫瘍出血(止血)、血流・気道・消化管通過障害や閉塞などの様々な病態が放射線治療の適応となります。治療期間は1日間〜1-2週間〜5-6週間など、症例ごとの病勢、全身状態、予後等に合わせ調整して行います。

多くの放射線治療は外来通院で治療が可能です。外来通院が可能な症例については当院の地域医療連携室経由で当科に直接ご依頼ください。治療適応かどうか不明確な際にはぜひ当科までご連絡ください。ご相談に対応させていただきます。

当科は、放射線診断・IVR・放射線治療の三本立てで地域医療に貢献していきたいと考えておりますので、今後ともよろしくお願いいたします。

主な業務

スタッフ構成

医師

診断医5名、放射線治療医2名

放射線科 医師一覧

診療技術部長
佐藤 明弘

卒業年 昭和62年
専門分野 腹部画像診断、IVR
専門医資格等 放射線診断専門医、IVR専門医
名前 卒業年 職名 専門分野 専門医資格等
栗原 紀子 昭和63年 放射線科医長 神経放射線画像診断 放射線診断専門医
力丸 裕哉 平成8年 放射線科医長 腹部画像診断、IVR 放射線診断専門医、
IVR専門医 
加藤 裕美子 平成8年 放射線科医師 神経放射線画像診断 放射線診断専門医
奈良崎 覚太朗 平成13年 放射線科医師 放射線治療 放射線治療専門医
田坂 俊 平成24年 放射線科医師 放射線治療 放射線治療専門医
阿部 未玲   放射線科専攻医    

診療放射線技師

放射線技師長1名、副診療放射線技師長2名、主任技師7名、診療放射線技師20名、X線助手1名

看護師

中央放射線配属3名

保有している主な装置

種類  モデル名  メーカー  備考 
一般撮影装置  UD-150B-40等  島津  2管球構成で5台 
歯科撮影装置  ベラビュースコープ゚
X-600-CP等 
モリタ  デンタル1台、パノラマ1台 
X線テレビ装置  MDX-8000A型
Ultimax等 
東芝  2台 
乳房撮影装置  MAMMOMAT 3000 シーメンス  1台 
ポータブル撮影装置  シリウス130HP等  日立  3台 
骨密度測定装置  QDR4500A ローランド  DEXA装置 
外科用テレビ  STENOSCOP Plus等  GE  2台、手術中DSA撮影等 
X線CT装置  SOMATOM Definition Flash シーメンス  2管球式128列 
Brilliance CT フィリップス  16列 
血管撮影装置  Allura Xper FD20/20 フィリップス  FPDバイプレーン 
AdvantxUNV GE   
心カテ装置  Artis zee BC シーメンス   
MRI装置  MAGNETOM Avanto シーメンス   
Intera Achieva 1.5 T フィリップス   
Signa MR/I  GE   
ガンマカメラ  SYMBIA シーメンス   
放射線治療装置  ノバリス  ブレインラボ  高精度IMRT装置 
MHCL-15DP 三菱   
CRシステム  FCR 富士フイルム  コンソール9システム 
3Dサーバー  Aquarius NET Server
Intution Edition
テラリコン   
RIS RISMEC メディカルクリエイト 日常点検簿付
検像システム iRAD-QA インフォコム 5サーバー
PDIシステム Professional5400N リマージュ PACS・電子カルテ連動

業務量の概数

  • 一般撮影 160人/日
  • ポータブル撮影 40人/日
  • CT検査 100人/日
  • 血管撮影 4〜6件/日
  • 心カテーテル 10件/週
  • MR検査 40人/日
  • RI検査 10人/日
  • 放射線治療 40人/日

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