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外科

特色

当科は消化器癌の手術を中心とした診療を行っていますが、外科的治療を必要とする良性疾患にも対応しております。当科の特徴としては、消化器癌の中でも治療が難しい食道癌や肝臓癌、膵胆道癌などの症例が多いことがあげられます。日本肝胆膵外科学会高度技能認定施設、日本食道外科学会認定施設等も取得しており、各々の専門医が手術を担当しています。

2020年は新型コロナウイルス感染症の影響で全国的に患者さんの医療機関への受診控えが目立ちました。しかし、当院では早期から感染対策を徹底しており、クラスターも発生せず、手術件数の減少を最小限に抑えることができました。きちんとした感染管理が可能な点は当院の特徴の一つと言えると考えます。

緊急手術については、胆石性胆嚢炎、急性虫垂炎や消化管穿孔性腹膜炎など急性の炎症性疾患についてはもちろん、当院救急科が外傷患者を多く受け入れていることもあり、外傷手術も数多く実施しております。

侵襲の少ない腹腔鏡手術については、従来、比較的早期の胃癌・大腸癌や胆石症、虫垂炎などの良性疾患を主に対象としておりましたが、手術手技の向上に伴い、膵切除術や進行大腸癌等に対しても腹腔鏡手術を積極的に取り入れるようになり、昨年度の全手術件数に占める腹腔鏡手術の割合は半分を越えております。低侵襲手術の積極的導入により、入院期間短縮と患者さんのQOL向上に寄与しております。更に、手術支援ロボットを用いた低侵襲手術を下部直腸癌手術のみならず、胃切除術にも拡大して実施しております。

また、難治性の癌に対しては、手術療法のみならず、腫瘍内科や放射線科の協力を得て集学的治療を行っております。当院では泌尿器科疾患や婦人科疾患を合併する消化器疾患に対しても該当科と共同で手術できるという利点があり、特色の一つと言えます。

対象疾患

当科では、胃癌や大腸癌など消化管の悪性疾患、および肝胆膵の悪性腫瘍を主に手術の対象としておりますが、炎症性腸疾患や慢性膵炎などの稀な疾患に対しても適切な外科手術を実施しております。

緊急手術は年間100件を超え、胆石胆嚢炎や虫垂炎などの他、急性腹症や多発外傷も外科的治療の対象となることがあります。

当科の症例は重度の併存症を有する重症例であることが多いという特徴がありますが、麻酔科と集中治療室の協力を得て、患者さんに適切な医療を施すべく果敢に手術に挑んでいます。

診療実績

新型コロナウイルス感染症の影響で全体の手術件数は例年に比べて減少は免れませんでしたが、臨時手術への対応などを積極的に行い、減少幅は最小限にとどまったと考えております(表をご参照ください)。

外科手術の最近のトレンドである鏡視下手術を当科でも大いに取り入れてまいりました。表に示す如く、結腸・直腸癌に対する手術のみならず、手術全体に占める腹腔鏡手術の割合は半分を越えており、患者さんに優しい診療を心掛けている当科の方針の表れだと考えております。

疾患別手術患者数

分野 疾患 症例数 備考
上部消化管 食道癌 5  
胃癌 48  
胃GIST、等 4  
十二指腸癌・小腸癌 3  
胃・十二指腸潰瘍穿孔 8  
下部消化管 結腸癌 85  
直腸癌 35  
虫垂炎 63  
憩室炎、直腸脱、等 29  
肝胆膵脾 原発性肝癌 13  
転移性肝癌 11  
肝門部胆管癌 2  
遠位胆管癌 3  
胆嚢炎、胆石症、胆嚢腺筋症、胆嚢ポリープ 157  
胆嚢癌 5  
膵癌 12  
上記以外の膵腫瘍 9  
急性膵炎・慢性膵炎 3  
肝硬変、脾機能亢進症、その他の脾腫 11  
特発性血小板減少性紫斑病 2  
ヘルニア 鼠径ヘルニア 71 大腿ヘルニア含む
腹壁ヘルニア 7  
外傷 腹部外傷 8  
イレウス 絞扼性イレウス 16  
上記以外の腸閉塞症 19  
その他 廃用症候群、等 7  

術式別症例数

分野 術式 全症例数 腹腔鏡手術数 備考
上部消化管 食道亜全摘術 5 5 胸腔鏡手術
幽門側胃切除術 33 21  
胃全摘術 11 2  
噴門側胃切除術 4 1  
胃部分切除術、など 21 5  
胃・十二指腸潰瘍穿孔手術 8 1  
胃瘻造設術 5 0  
下部消化管 結腸癌手術 85 69  
その他、結腸手術 17 5  
直腸癌手術 35 28 ロボット手術を含む
その他、直腸手術 12 0  
人工肛門造設術・閉鎖術 56 0  
虫垂切除術 63 46  
肝胆膵脾 肝切除術(亜区域以上) 12 5  
肝切除術(部分切除) 8 5  
肝門部胆管癌手術 0 0  
胆嚢摘出術 144 135  
総胆管切石術 2 0  
胆嚢癌手術 3 0 何れも膵頭切除は伴わず
膵頭十二指腸切除術 15 0 うち門脈合併切除:3
膵尾側切除術 7 1  
膵中央切除術 2 0  
膵腫瘍核出術 1 0  
慢性膵炎手術 0 0  
脾摘出術 3 3  
Hassab手術 1 1  
後腹膜腫瘍 4 1  
ヘルニア 鼠径ヘルニア根治術 63 46 大腿ヘルニア含む
腹壁瘢痕ヘルニア根治術 14 13  
イレウス 癒着剥離・腸管切除 21 5  
外傷手術 腸管切除、等 4 0  
その他 試験開腹、リンパ節生検、など 39 1  
合計 698 399

地域の先生方へ

当科では、胃癌、大腸癌や胆石症など比較的ポピュラーな疾患はもとより、高難度手術を要する食道癌や肝胆膵の悪性疾患に至るまで様々な疾患に対応可能です。当院の特徴は外科手術以外の治療法においてもそれぞれの専門医がいて、相互に協力できる体制にあることです。

高齢の患者さんでは循環器疾患、呼吸器疾患、神経・筋疾患、骨疾患、精神疾患など多彩な併存症のあることが多く、手術のリスクが高まりますが、各領域の専門医の協力を得て安全に手術を乗り切ることができるよう努力しています。また、リハビリテーション機能も充実しておりますので、術後のリハビリはもちろん、がんリハビリ、呼吸器リハビリなど様々な対応が可能です。

重度の合併症を有する高齢の患者さんでも適切に対応しますので、遠慮なくご紹介ください。

医師紹介

当科のスタッフは専攻医を除いて全員が外科専門医を取得しております。更にほとんどの者が消化器外科専門医まで取得しており、様々な手術に対応できる能力を有しております。特に消化器外科としては、上部消化管・下部消化管・肝胆膵それぞれの疾患の専門医を擁して診療に当たっており(表をご参照ください)、より高度な医療を提供いたしております。

2020年7月に医長として加わった林 洋毅は日本肝胆膵外科高度技能専門医であり、同年10月にやはり医長として加わった小山 淳は日本内視鏡外科学会技術認定医(大腸)の資格を有しております。2021年4月には更に東北大学総合外科から内視鏡手術を得意とする舘 達之が異動となりました。戦力は大幅にアップしております。

総合外科部長 NHO北海道東北グループ参事(医療担当)
島村 弘宗

卒業年 平成2年
専門分野 消化器外科 肝胆膵外科(特に膵臓外科)
専門医資格等 東北大学臨床教授、日本外科学会専門医・指導医、日本消化器外科学会専門医・指導医、日本肝胆膵外科学会高度技能専門医、日本消化器病学会専門医、日本がん治療認定医、日本膵臓学会認定指導医
名前 卒業年 職名 専門分野 専門医資格等
手島 伸 平成元年 総合品質管理推進部長
外科医長
消化器外科
(主に食道、
胃、腹腔鏡)
日本外科学会専門医・指導医
日本消化器病学会専門医
日本消化器外科学会専門医・指導医
日本食道外科専門医
日本がん治療認定医
林 洋毅 平成9年 外科医長 肝胆膵外科
消化器外科
日本肝胆膵外科学会高度技能専門医、日本外科学会専門医・指導医、日本消化器外科学会専門医・指導医、日本消化器病学会専門医・指導医、日本膵臓学会認定指導医、日本胆道学会認定指導医、日本がん治療認定医、TNT研修会修了
小山 淳 平成9年 外科医長 消化器外科
内視鏡外科
日本外科学会専門医・認定医、日本消化器外科学会専門医、消化器がん外科治療認定医、日本内視鏡外科学会技術認定医(大腸)、TNT研修会修了、検診マンモグラフィ読影医
遠藤 文庫 平成14年 外科医師 消化器外科
内視鏡外科
日本外科学会専門医、日本消化器外科学会専門医・指導医、日本乳癌学会認定医、検診マンモグラフィ読影医、乳がん検診超音波検査実施・判定医師
湯目 玄 平成15年 外科医長 消化器外科
内視鏡外科
日本外科学会専門医、日本消化器外科学会専門医、日本がん治療認定医、消化器がん外科治療認定医、日本内視鏡外科学会技術認定医、日本食道学会食道科認定医
舘 達之 平成16年 外科医師 消化器外科
肝胆膵外科
内視鏡外科
日本外科学会専門医、日本消化器外科学会専門医、日本内視鏡外科学会技術認定医(膵臓)、日本がん治療認定医、消化器がん外科治療認定医
染谷 崇徳 平成19年 外科医師 消化器外科
内視鏡外科
日本外科学会専門医
日本消化器外科学会専門医
消化器がん外科治療認定医
TNT研修会修了
大島 有希子 平成19年 外科医師 消化器外科 日本外科学会専門医
日本がん治療認定医
片桐 宗利 平成20年 外科医師 消化器外科、一般外科 日本外科学会専門医
加納 拓 平成31年 外科専攻医 消化器外科、一般外科  
菅原 麟棋 平成31年 専攻医 一般外科、呼吸器外科  

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