仙台医療センタートップページ > 診療科・各部門のご案内 > 循環器内科
我が国では超高齢者社会を迎えています。日本人の死因の第一位は癌ですが、75歳以上の後期高齢者では脳卒中を含む循環器疾患による死亡者数は癌を上回っています。また、平均寿命は男性81歳、女性87歳ですが、日常生活に制限のない健康寿命は男性で72歳、女性で75歳であり、人生最後の10年間は支援・介護を受けている状態です。健康寿命と平均寿命の差を減らすため、循環器病の克服は非常に重要と言えます。
当科では、高齢者のみならず全ての年齢層において、心血管疾患による死亡の減少とQOLの改善を目標としています。そのために最も必要なことは地域医療への貢献にあります。患者さんに起こった問題を最終的に解決し、安心できる医療を提供します。私達は宮城県の循環器診療のアンカーとして24時間体制で働いています。
患者さんの病態と生活に応じて、その治療のゴールは様々です。決して、EBMによって一律に決まっているわけではありません。患者さんの多様なニーズに合わせて、全ての検査と治療のメリット、デメリットを勘案し、最適な方針を選択していきます。
当科は7人の常勤医(篠崎毅、尾上紀子、山口展寛、玉渕智昭、江口久美子、笠原信太郎、高橋佳美)と、4人の専攻医(松田航星、渋谷和之、安川遥、高俊弘)によって全ての循環器診療の領域をカバーしています。
地域医療連携室にお電話を頂ければ、直ちにご予約申し上げます。先生方の目の前に座っている患者様をお待たせする時間は1分以内です。
施設認定:日本循環器学会認定循環器専門医研修施設、埋込型除細動器移植認定施設、両心室ペーシング機能付き埋込型除細動器移植認定施設、埋込型心電図記録計移植術認定施設、日本超音波医学会専門医研修施設、日本不整脈医学会・日本心電学会認定不整脈専門医研修施設、トランスサイレチン型心アミロイドーシスに対するビンダケル導入認定施設、CMD(冠微小循環障害)検査実施施設(https://site2.convention.co.jp/j-cmd/medical/kensa.html)、日本心血管インターベンション治療学会認定研修施設群連携施設
全ての心臓、循環器疾患が対象です。最新の3次元マッピング装置を用いた心房細動に対するカテーテルアブレーション治療は最近の医学の大きな進歩です。心不全を有する患者さん、症状でお悩みの患者さんには大きな福音となっています。
心臓カテーテル検査と経皮的冠動脈形成術は最新の冠動脈撮影装置と血管内超音波検査によって行われます。石灰化の非常に強い方に対しては、ロータブレータ(カテーテルの先端にダイヤモンドの細かい粒を付着させたドリル)、ダイヤモンドバックによる治療も当院で施行しております。
心臓超音波検査の際には経食道超音波検査、リアルタイム3次元解析、ストレイン解析等が追加されることもあります。心電図検査は、微小電位記録心電図、6日間ホルター解析装置、イベントレコーダー、埋込型心電図等の多彩な装置を利用し、診断をより確かなものにしています。
当院は心臓MRIが撮像できる数少ない施設です。心臓MRIは心筋の組織学的な病態を解明する強力なツールです。また、新型冠動脈CT装置(dual-source CT、128例×2管球)は特筆すべきです。この装置は、冠動脈疾患診断に伴う放射線被曝量を旧来型64列冠動脈CT装置のそれ(15 〜 10 mSv)の半分以下にまで低下させ、過半数の患者さんは1 mSvの被曝量で撮影可能です。世界で最も医療被曝の多い日本において、被曝量の低減は極めて重要です。
また、高齢化社会において、心不全はQOLを妨げる疾患の一つですが、我が国でも急増しております。当科では、2022年10月に心不全療養指導士を中心とした心不全多職種チームを発足させ、心不全患者の在院日数短縮と再入院低下を目標に、カンファレンスや患者指導などの活動を行っています。心不全療養指導士は、様々な医療専門職が質の高い療養指導を通じ、病院から在宅、地域医療まで幅広く心不全患者をサポートすることを目指して取得する学会認定資格で、2021年春に認定制度がスタートしました。当科では2024年4月現在、6名の心不全療養指導士がおります。
新たに2024年5月、当院はトランスサイレチン型心アミロイドーシス(ATTR-CM)に対するビンダケル導入施設に認定されました。ATTR-CMは、トランスサイレチンアミロイド(ATTR)が心筋に沈着することで心臓の拡張機能が障害され、拘束型心筋症および心不全などの進行性の機能障害をきたし、最終的には死に至る疾患です。ビンダケルはトランスサイレチン蛋白を安定化させてアミロイドの形成を抑制し、ATTR-CMの進行を予防する薬剤ですが、導入可能な施設は限られており、宮城県では東北大学に続き2施設目となります。
心臓超音波検査5523件、運動負荷心電図検査135件、心臓カテーテル検査 268件、経皮的冠動脈形成術 100件、カテーテルアブレーション101件、ペースメーカー 33件、植え込み型除細動器4件、両心室ペースメーカー8件、心臓MRI検査 27件、冠動脈CT 250件、心筋シンチ15件
地域医療、救急医療、そして、高度医療が当科の3つの柱です。循環器疾患でお困りの際には、24時間いつでも御紹介下さい。日中の救急疾患、或いは、お急ぎの際には「循環器外来」と電話でご指示下さい。
循環器疾患は急に病態が変わります。救急疾患に対応することは循環器内科の最も大切な仕事です。当科は地域の先生方と理解を深め、交流していくために仙台心臓血管の会を開催しております。是非とも先生方のニーズをお聞かせ頂き、日々の診療に反映させて参りたいと存じます。
卒業年 | 昭和61年 |
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専門分野 | 心機能、超音波検査、睡眠呼吸障害、不整脈 |
専門医資格等 | 日本循環器学会循環器専門医、日本内科学会総合内科専門医、日本超音波医学会指導医、AHA-ACLSインストラクター、JMECCインストラクター、ICLSディレクター |
名前 | 卒業年 | 職名 | 専門分野 | 専門医資格等 |
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尾上 紀子 | 平成8年 | 循環器内科医長 | 冠動脈疾患、カテーテル治療、肺高血圧症 | 日本循環器学会循環器専門医、日本内科学会総合内科専門医/指導医、日本心血管インターベンション治療学会認定医 |
山口 展寛 | 平成13年 | 循環器内科医長 | カテーテルアブレーション、不整脈 | 日本循環器学会循環器専門医、日本内科学会総合内科専門医/指導医、日本不整脈学会不整脈専門医 |
玉渕 智昭 | 平成15年 | 循環器内科医師 | 冠動脈疾患、 カテーテル治療、 心臓リハビリテーション |
日本循環器学会循環器専門医、日本内科学会総合内科専門医/指導医、心臓リハビリテーション指導士、日本医師会認定産業医 |
江口 久美子 | 平成23年 | 循環器内科医師 | 循環器疾患全般、カテーテル治療 | 日本内科学会認定内科医/指導医、日本循環器学会循環器専門医、日本心血管インターベンション治療学会認定医 |
笠原 信太郎 | 平成23年 | 循環器内科医師 | 循環器疾患全般 | 日本循環器学会循環器専門医、日本内科学会総合内科専門医、臨床研修指導医、日本心血管インターベンション治療学会認定医 |
高橋 佳美 | 平成25年 | 循環器内科医師 | 循環器疾患全般 | 日本循環器学会循環器専門医、日本内科学会認定内科医 |
高 俊弘 | 令和2年 | 専攻医 | 循環器疾患全般 | |
松田 航星 | 令和2年 | 専攻医 | 循環器疾患全般 | |
安川 遥 | 令和3年 | 専攻医 | 循環器疾患全般 |
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