仙台医療センタートップページ > 診療科・各部門のご案内 > 消化器内科
消化器内科は対象とする臓器が多岐に及ぶため、食道や胃、十二指腸を担当する上部消化管領域、小腸や大腸、直腸を担当する下部消化管領域、肝臓領域、胆のうや胆管、膵臓を担当する胆膵領域の4つに分けられ、それぞれに専門医が認定されています。当科では先進的な医療を提供するため、各領域の専門医を中心に構成するチームで診療にあたり、さらにチームカンファレンスや他科とのカンファレンスを通して患者さんに最適な治療法を提供するよう努めています。
また、日本消化器病学会、日本消化器内視鏡学会、日本超音波医学会、日本肝臓学会それぞれから教育施設の認定を受け、次代を担う専攻医や初期研修医の教育に積極的に取り組んでいます。そのため、若手医師を対象にモーニングセミナーや抄読会、内視鏡レビューなどを毎週開催しております。
通常の内視鏡検査に加え、患者さんの希望に応じて経鼻内視鏡検査や鎮静下内視鏡検査も行っています。また、内視鏡レビューや病理医とのカンファランスを定期的に行い、常に診断精度を高めるよう努めています。治療では、食道や胃の早期がんに対する内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)を多数行い、緊急の上部消化管出血や食道・胃静脈瘤破裂に対する内視鏡的治療にも積極的に取り組んでいます。
令和2年度、上部消化管疾患に対する治療では、出血に対する内視鏡的止血術が98件、食道/胃静脈瘤に対する内視鏡的硬化療法(EIS)が19件、食道/胃がんの内視鏡的切除術(EMR/ESD)が55件でした。
下部消化管疾患は年々増加しており、それに応えるべく全大腸内視鏡検査・治療を精力的に行っています。さらに小腸ダブルバルーン内視鏡やカプセル内視鏡検査、CT-コロノグラフィーも導入しています。また、難治性疾患である炎症性腸疾患の診療にも力を入れており、潰瘍性大腸炎やクローン病に対する新薬の治験にも多数参加し、最新の治療を数多く行っています。救急疾患にも積極的に対応しており、腸閉塞や下部消化管出血の緊急入院が多数あります。
令和2年度、下部消化管疾患に対する治療では、大腸ポリープ/がんの内視鏡的切除術(EMR/ESD)が501件など、身体的負担の少ない内視鏡的手術を施行しています。また炎症性腸疾患診療では、現在、潰瘍性大腸炎患者294名、クローン病患者75名が通院されており、生物学的製剤による治療や、治験も積極的に行っています。
急性肝炎、慢性肝炎、肝硬変、そして肝細胞がんなどの治療を行っています。B型やC型ウイルス性肝炎に対する抗ウイルス療法、肝硬変に伴う肝性脳症や肝性腹水などの治療に取り組んでいます。肝細胞がんに対しては、ラジオ波焼灼術(RFA)や肝動脈塞栓術を多数施行し、肝細胞がんの病態に応じて定位放射線療法(STR)なども行っています。また、肝硬変の合併症である門脈圧亢進症の治療として、胃静脈瘤に対するバルーン閉塞下逆行性経静脈的塞栓術(B-RTO)や部分的碑動脈塞栓術も行っています。
令和2年度、肝疾患に対する治療では、肝細胞がんに対する肝動脈化学塞栓術や門脈圧亢進症に対する脾動脈塞栓術、BRTOなどのIVRを80件、肝細胞がんに対する経皮的局所治療であるRFAやエタノール注入療法を34件施行しました。
精度の高い画像診断を目指し、通常の腹部超音波検査、CT、MRIに加え、造影超音波検査、超音波内視鏡検査(EUS)や内視鏡的逆行性胆管膵管造影検査(ERCP)、管腔内超音波検査(IDUS)などの特殊検査に積極的に取り組んでいます。急性疾患が多く、急性胆嚢炎や胆管炎、急性膵炎、閉塞性黄疸など救急疾患に数多く対応し、経皮的ドレナージ術や総胆管結石砕石術、内視鏡的ドレナージ術を施行しています。また、悪性疾患に対しては治療に直結する正確な診断を目指し、消化器外科と連携しています。さらに、症状改善を目的とした悪性胆道狭窄に対する内視鏡治療(ステント留置術)も行っています。
令和2年度、胆膵疾患の治療では、総胆管結石症に対する内視鏡的十二指腸乳頭括約筋切開術(EST)、胆膵悪性腫瘍に対するステント留置術など合わせて195件のERCP関連手技を施行しました。この中には術後腸管に対するDBERCP(ダブルバルーン内視鏡によるERCP)が8件、EUS-CD(EUSを用いた膵仮性のう胞ドレナージ術)が1件含まれます。また、EUSを238件、膵腫瘍や腹腔内腫瘍に対する組織診断目的の内視鏡的超音波ガイド下穿刺吸引検査(EUS-FNA)を39件施行しました。
先生方には日ごろ多くの患者さんをご紹介いただき、大変お世話になっております。
消化器内科では、令和2年6月から新型コロナウイルス感染予防とそれに伴う在院時間短縮を目的に、紹介患者さんの完全予約制に移行いたしました。あらかじめ当院地域連携室を通してご予約いただければ、不要な待ち時間などを減らすことができ、患者さんにご迷惑をおかけすることが少なくなると考えております。お忙しいところ申し訳ありませんが、患者さんの安全も考慮し、より良い受診となりますよう地域連携室をご利用の上、ご予約いただくようお願いいたします。
なお、急患につきましては、従来通りお電話にてご連絡を受けております。
卒業年 | 昭和63年 |
---|---|
専門分野 | 急性・慢性肝疾患 |
専門医資格等 | 消化器病学会専門医・指導医、肝臓学会専門医・指導医、内視鏡学会専門医、内科認定医・指導医 |
名前 | 卒業年 | 職名 | 専門分野 | 専門医資格等 |
---|---|---|---|---|
鵜飼 克明 | 昭和58年 | 副院長 | 慢性肝疾患、肝癌 | 消化器病学会専門医・指導医 内視鏡学会専門医・指導医 肝臓学会専門医・指導医 超音波学会専門医・指導医 内科認定医・指導医 東北大学医学部臨床教授 |
岩渕 正広 | 平成3年 | 消化器内科医長 消化器センター長 医療安全管理室長 |
大腸癌、下部消化管疾患 | 消化器病学会専門医・指導医 内視鏡学会専門医・指導医 総合内科専門医・指導医 東北大学医学部臨床准教授 |
田邊 暢一 | 平成3年 | 消化器内科医長 | 肝癌、慢性肝疾患、門脈圧亢進症 | 消化器病学会専門医・指導医 内視鏡学会専門医 肝臓学会専門医 総合内科専門医・指導医 門脈圧亢進症学会 IVR技術認定医 日本医師会認定産業医 |
杉村 美華子 | 平成10年 | 消化器内科医長 | 大腸癌、炎症性腸疾患 | 消化器病学会専門医 内視鏡学会専門医・指導医 総合内科専門医・指導医 |
荒 誠之 | 平成13年 | 消化器内科医長 | 胃・食道癌、上部消化管疾患 | 消化器病学会専門医・指導医 内視鏡学会専門医・指導医 消化管学会専門医 消化器がん検診学会認定医(胃) 総合内科専門医・指導医 |
吉田 直樹 | 平成21年 | 消化器内科医師 | 膵・胆道疾患 | 内視鏡学会専門医 総合内科専門医・指導医 |
橋 靖 | 平成22年 | 消化器内科医師 | 胃・食道癌、上部消化管疾患 | 消化器病学会専門医 内視鏡学会専門医 内科学会認定医 |
無量井 章 | 平成25年 | 消化器内科医師 | 消化器疾患全般 | 消化器病学会専門医 内科認定医 |
有我 泰樹 | 平成31年 | 内科専攻医 | ||
日野 裕也 | 平成31年 | 内科専攻医 | ||
目黒 陸 | 平成31年 | 内科専攻医 | ||
鳥越 梨奈 | 令和2年 | 内科専攻医 |
〒983-8520 宮城県仙台市宮城野区宮城野二丁目11番12号
TEL:022-293-1111(代表)FAX:022-291-8114
Copyright © 2013 Sendai Medical Center All Rights reserved.