仙台医療センタートップページ > 診療科・各部門のご案内 > 精神科
仙台医療センター精神科は、昭和33年の診療科創設以来一貫して、臨床重視の姿勢を堅持しながら歩んできました。精神科医療は、患者さんの権利擁護についての高い倫理観、深い病態理解に基づいた診断、そして薬物療法と精神療法(カウンセリング)が高レベルで統合された治療、さらには地域の関係機関・福祉資源との緊密な連携によるリハビリテーション・社会復帰の方略が必要とされます。当科ではこれらの均衡のとれた達成を目指しております。特に診療においては、近年の精神医学の中で弱体化の危機が叫ばれている精神病理学的な考え方を重視し、これを診断や治療に十分活かすことを心がけています。
当科は、病床を備えた総合病院精神科として宮城県内でも稀少な存在です。単科精神科病院や診療所で対応困難な身体合併症を有する精神疾患の治療は、総合病院有床精神科の大きな役割ですが、これを担える病院が少ないことが全国的にも問題となっています。当科ではこの重要なニーズに応えるべく、院内各科の協力を得ながら日々努力しております。
精神疾患は、統合失調症とその近縁疾患、気分障害(うつ病、躁うつ病)、認知症を含む脳器質性精神疾患、各種の神経症性障害や摂食障害、物質関連障害(薬物依存症)など幅広く、年齢層も小児から高齢者までライフサイクルのすべてに亘っています。また、社会的・文化的背景によって表現型が変化したり、時に新たな病像が出現することも特徴と言えましょう。当科ではこうした多種多様な対象疾患とその病態に対して、オールラウンドかつオーソドックスな医療を提供することを目指しております。
特に初診時15歳未満の方を対象として、特殊児童センター(児童精神科)を開設しております。新患の受付は週1回の予約制となります。詳細は電話でお問い合わせください。(※令和6年4月1日から一時休止しております。)
令和4年度の年間退院患者数は132名で、そのうち統合失調症とその近縁疾患が61名と最多であることは例年通りですが、10年のスパンで見ると漸減しており、代わって高齢者の認知症を含む器質性精神疾患や若年者の摂食障害の入院が増えてきています。精神保健福祉法による入院形態(入院時)は、任意入院が約58%、医療保護入院が約40%、措置入院が約2%となっています。また、重症身体合併症を有する入院患者の割合が25%〜30%にのぼっており、院内各科の協力の下で治療にあたっています。この他、精神科リエゾンチームを有し、院内各科への往診(リエゾン精神医療)を多数行っています。緩和ケアチームへも協力しています。
平均在院日数は精神科入院基本料13対1の算定要件である80日未満を維持しており、急性期の治療を中心とする精神科病棟として高いアクティビティを保っています。さらには、精神科急性期医師配置加算の基準を満たしており、救急搬送された身体合併症を有する患者さんにも可能な限り早く対応できる体制を敷いています。
当科では令和6年4月現在、常勤相当の精神科医が指導医クラスから専攻医まで含めて6名(うち精神保健指定医4名)在籍しております。これは全国の総合病院精神科のなかでも比較的恵まれたマンパワーと言えます。専門医制度では、10ヶ所の連携施設を擁するプログラムの基幹施設として、若手の精神科医の育成に取り組んでおります。
診療におきましては、地域医療連携室を介してのご紹介を中心に、入院が必要な身体合併症を有する方を含めて、できる限り短い待機日数でご要望にお応えすべく努力してまいります。令和元年5月にオープンした新病棟の精神科は、旧病棟の48床から32床へダウンサイズしましたが、個室率がアップし、隔離室も2から3床に増床して、今日の精神科ニーズに応えられるよう施設を一新しました。このように進化した仙台医療センター精神科を今後とも何卒よろしくお願いいたします。
卒業年 | 昭和60年 |
---|---|
専門分野 | 精神病理学、精神保健学、精神医療制度論、社会精神医学、司法精神医学 |
専門医資格等 | 精神保健指定医(国家資格)、日本専門医機構精神科専門医・指導医、日本精神病理学会評議員、日本精神科救急学会代議員、日本総合病院精神医学会評議員、全国精神医療審査会連絡協議会理事、宮城県精神保健福祉協会理事、宮城県精神医療審査会会長職務代理者、栗原市精神保健指導医、仙台地方裁判所専門委員 |
名前 | 卒業年 | 職名 | 専門分野 | 専門医資格等 |
---|---|---|---|---|
佐久間 篤 | 平成17年 | 精神科医長 | 一般精神医学、 総合病院精神医学、 災害精神医学、 臨床脳波学、 睡眠医学 |
精神保健指定医(国家資格) 日本専門医機構精神科専門医・指導医 一般病院連携(リエゾン)精神医学専門医 日本臨床神経生理学会専門医(脳波分野) 日本睡眠学会総合専門医 |
齋藤 実奈子 | 平成20年 | 精神科医師 | 一般精神医学、 総合病院精神医学 |
精神保健指定医(国家資格) 日本専門医機構精神科専門医 仙台市精神保健福祉総合センター嘱託医 |
小西 俊道 | 平成24年 | 精神科医師 | 一般精神医学、 精神病理学 |
精神保健指定医(国家資格) 日本専門医機構精神科専門医・指導医 |
千葉 裕貴 | 令和3年 | 精神科専攻医 | 一般精神医学 | |
小野 智史 | 令和3年 | 精神科専攻医 | 一般精神医学 | |
赤石 壽子 | 昭和54年 | 精神科医師 (非常勤) |
一般精神医学、 児童青年精神医学 |
精神保健指定医(国家資格)、 日本専門医機構精神科専門医 |
菊池 孝 | 昭和62年 | 精神科医師 (非常勤) |
一般精神医学、 児童青年精神医学、 精神病理学 |
精神保健指定医(国家資格) 日本専門医機構精神科専門医・指導医 日本総合病院精神医学会特定指導医 日本児童青年精神医学会認定医 子どものこころ専門医 仙台市精神保健福祉総合センター嘱託医 仙台市精神保健指導医 |
徳永 太 | 平成12年 | 精神科医師 (非常勤) |
一般精神医学 | 精神保健指定医(国家資格) |
〒983-8520 宮城県仙台市宮城野区宮城野二丁目11番12号
TEL:022-293-1111(代表)FAX:022-291-8114
Copyright © 2013 Sendai Medical Center All Rights reserved.