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仙台医療センターにおける治験

治験管理室長　臨床研究部長　和泉 透

患者の皆様の治療には、病院で処方されるお薬が大変重要であることは言うまでもありません。お薬には以前から使われているものが多くありますが、医学の進歩に伴って新しい薬が次々に開発されてきています。また画期的な新薬の登場により、決して治らなかった一部のがんの患者さんが、魔法をかけたようによくなってしまうことも経験されています。しかしながら新薬については、その効果や安全性についてきちんと検証することが必要です。これらを確認する過程の一つに「治験」があります。

新薬の開発には研究室内で行われる基礎研究だけではなく、実際に患者さんに用いてその有効性や安全性を確認することが大切です。仙台医療センターでは多くの臨床実績、治験実施にかかわる優秀なスタッフを有しており、いろいろな疾患に対して治験を行うことができます。入院や外来など、いろいろな場面で治験のお話を聞くこともあるかと思いますが、もし興味がございましたら遠慮なく担当の先生にお尋ねください。なお治験参加はあくまで患者さんの自由であり、決して強制されるものではありません。お断りしても今後の治療に影響が出ることはありませんのでご安心ください。しかしながら、ご協力いただける場合には当方としては大変嬉しく思いますし、これからの医学の発展に必ず役立つものと考えます。最後に皆様方のご多幸を心よりお祈り申し上げます。

2023年6月